関東から行ける秋の星空観察！きれいな絶景スポット＆週末旅行先7選

「どこに行けば星空がきれいに見えるの？」「秋って寒そうだけど本当に楽しめるの？」という疑問や不安を感じたことはありませんか？実は、秋は星空観察にぴったりの季節であり、関東近郊にも絶景の観察スポットが多数あります。

今回は、秋ならではの星空の魅力と、その感動を味わえる旅行先を厳選してご紹介します。星を見上げる時間は、慌ただしい毎日から少し離れて、自分の心と向き合う時間でもあります。

この記事では、ただの観光ガイドではなく、「心が動く旅」をテーマに、五感で感じる秋の夜空を体験できるスポットや宿を、具体的な情報とともにお届けします。

秋のきれいな星空観察スポットと楽しみ方

秋の夜空がなぜ特別なのか。それは「空気の透明度」が夏より格段に高くなるからです。湿気が少なく、気温も下がってくるこの時期は、星がくっきりと見える絶好のタイミングなんですよ！

また、秋は虫の音や冷たい風の感触といった、夜の自然環境が心地よく、星空を「感じる」ことができます。旅先では、焚き火を囲みながらの星見や、露天風呂で湯に浸かりながらの星空観察もおすすめ。週末だけでも日常から離れて、心をリセットする時間にしてみませんか？

秋の星空が「なぜ美しいのか」という理由とともに、関東で行けるおすすめの観察地をご紹介していきます。

秋の星空がきれいな理由と見どころ

秋は星の観察の「ゴールデンシーズン」なんですよ。その理由は単に「空気が澄んでいるから」というだけではなく、天候や大気の状態、そして季節特有の星座や天文現象が絶妙に重なることにあります。ここでは、その魅力を3つのポイントに分けて、詳しくご紹介します。

1. 空気が澄んでいて視界がクリア

夏から秋にかけては、湿度がぐっと下がります。夏場は大気中の水蒸気量が多く、星の光が散乱してしまい、ぼんやりと見えることが多いのですが、秋になると水蒸気が減少し、空気が乾燥してくるため、星の光がダイレクトに届くようになります。

さらに秋は台風シーズンが過ぎると高気圧に覆われる日が増え、大気中のチリや黄砂などの微粒子も少なくなります。このため、視界が安定し、遠くの星までシャープに見える条件が整いやすいのです。

山間部や高原など標高の高い場所に行けば、この効果はさらに顕著になります。標高が上がるほど空気中の酸素や水分量は少なくなり、透明度が増すため、肉眼でも天の川の細部や星雲の淡い輝きがはっきりと確認できることもあります。

2. 夜の時間が長くなる

9月から11月にかけては、日の入り時刻がどんどん早まります。9月上旬であれば18時半ごろ、11月下旬には16時半ごろには日が沈み、20時前には完全な夜空が広がります。

例えば東京では、
・ 9月上旬 : 日没 18:15頃
・10月中旬：日没 17:15頃
・11月下旬：日没 16:30頃

この変化により、平日でも帰宅途中に星空を楽しめる時間が増えます。

さらに空が暗くなってからも暖かく過ごせる日が多く、星を見るには快適な季節です。

秋は日没直後の「マジックアワー」も美しく、まだ完全に暗くなる前の空に金星や木星が輝き始める様子を観察するのもおすすめです。また、真冬ほど冷え込まないため、屋外での星空観察も比較的快適。薄手のダウンやフリースを羽織れば、長時間の観測にも十分耐えられます。

特に週末旅行やキャンプで星を見に行く場合、夜の時間が長い秋は、夕食後からゆっくり観察を始めても深夜まで楽しめるというメリットがあります。

3. 秋に見える代表的な星座たち

秋の夜空には、ギリシャ神話や日本の民話に登場するドラマチックな星座が数多く顔を出します。代表的なものとしては、

・アンドロメダ座：
ギリシャ神話の王女アンドロメダの物語を表す星座。肉眼でも見えるアンドロメダ銀河（M31）が有名で、約250万光年先の系外銀河としては最も近く、天体望遠鏡や双眼鏡があれば楕円形の淡い光が観測できます。

・ペガスス座：
天馬ペガススをかたどった星座で、胴体部分を形成する3つの星とアンドロメダ　座のアルフェラッツを結んだ「秋の大四辺形」が夜空の目印になります。

・カシオペヤ座：
特徴的なW字型をしており、北極星を探す際のガイドとしても知られます。

・くじら座：
秋の星座としてはやや地味ですが、変光星ミラが有名で、明るさが周期的に変化する様子を肉眼で確認できます。

さらに秋は、流星群が見どころのひとつです。
・オリオン座流星群（10月中旬〜下旬）：
毎時20個前後の流星が流れ、スピードが速く尾が長いのが特徴。10月21日頃に極大を迎えるので、是非空全体を広く見渡せる場所からの観察をおすすめします！

・しし座流星群（11月中旬）：
周期的に大出現することでも知られ、普段でも明るい流星が多く観測されます。2001年には大出現し、1時間に2,000個近い流星が観測されたこともあるんです。

これらの流星群は月明かりの影響が少ない日を狙うことで、より鮮やかで幻想的な天体ショーを楽しめますよ！

関東で秋の星空が見える絶景スポット7選

秋が深まるとともに空気が澄み、夜空の星々がひときわ輝きを増していきます。関東近郊にも、そんな星空を心ゆくまで堪能できるスポットがいくつもあります。今回は、星空観察にぴったりの絶景地を7つ厳選し、宿泊先の魅力をたっぷりご紹介します。

【2025年版】関東の星空スポット16選｜穴場・観察・ドライブ・キャンプで満天の星を見に行こう！関東で星空観察したい人必見！東京・神奈川・栃木などの秘境・穴場スポット16選を紹介！目的別にも対応！ドライブ旅やキャンプ温泉と一緒に楽しめる絶景の夜空をほし旅アッシュで探しませんか？...

1. 清里高原（山梨県）

八ヶ岳南麓に広がる清里高原は、標高1,200mに位置し、秋は夜の気温が10℃を下回る日も増えてきます。冷え込むぶん、空気はより透明になり、星たちはいっそうくっきりと輝くようになります。

「清泉寮」周辺は視界が開けていて、満天の星に包まれるような感覚を味わえます。晴れた夜には、アンドロメダ銀河や秋の四辺形（ペガスス座）も肉眼で確認できることがあります。この「清泉寮」は宿泊することもできます。テラスからは、正面に富士山、他にも富士山を含む、日本百名山八峰（富士山・北岳・間ノ岳・八ヶ岳・甲斐駒ヶ岳・鳳凰山・金峰山・瑞牆山）が望める宿です。創業は1938年に建設と古く、長年にわたり星空を愛する旅行者に選ばれてきた宿です。大浴場「清泉の湯」はミネラル分を含んだ天然水のお風呂で、湯に浸かりながら星空を見上げる贅沢な時間を過ごせます。

2. 志賀高原（長野県）焼額山

標高1,500〜2,000m級の山々に囲まれた志賀高原は、まさに“天空の星見台”。秋になると空気は一気に澄み渡り、夜には天然のプラネタリウムのような星空が広がります。光害がほとんどなく、北アルプスを背景に星を仰ぐその体験は、言葉を失うほどの美しさ。標高が高いぶん冷え込みは厳しいですが、それがまた星の輝きを際立たせてくれます。

宿泊には「志賀高原プリンスホテル南館」がおすすめ。ゲレンデ直結のホテルとして有名ですが、実は秋こそが隠れたハイシーズン。大きな窓からは高原の景色と満天の星が一望でき、夜の静寂のなかで自然とつながる贅沢な時間が流れます。温泉こそありませんが、館内の暖房設備やふかふかの寝具が冷えた身体をしっかり温めてくれます。レストランでは地元食材を使った和食、洋食、中華の料理がビュッフェ形式で提供され、お好みの料理を心ゆくまで楽しめます。

3. 道の駅　美ヶ原高原（長野県）

標高2,000m級にある日本一高い位置にある道の駅美ヶ原高原は、秋の星空観察にうってつけのスポット。空気が乾燥し、雲のない夜には満天の星が手を伸ばせば届きそうなほど鮮明に広がります。とくにおすすめなのが「美ヶ原高原美術館」。昼はアートと絶景を楽しみ、夜は星の海に包まれるという、二重の感動を味わえます。

宿泊なら「美ヶ原温泉 翔峰（しょうほう）」が人気。創業は昭和初期にさかのぼり、戦後復興とともに地域に根差した宿として進化してきました。温泉は弱アルカリ性単純泉で、筋肉痛や疲労回復、冷え性に効能があるとされており、湯上り後の身体をやさしく包んでくれます。展望露天風呂からも夜空を一望できる設計で、星見旅には理想的です。

関東で星空が見える宿泊施設！夏の夜は星空観測で決まり！地域ごとに異なる魅力９選夏の夜は星空観察が人気！初心者でも気軽に星空観察をすることができる。これから人気になる今だけの穴場情報！日中から楽しめるスポットも紹介！地域ごとに異なる星空９選 ...

4. 日光湯元温泉（栃木県）

奥日光エリアに位置する湯元温泉は、標高約1,500mにあり、夜間の光害も少なく、秋の星空観察には絶好のロケーション。湖や湿原、原生林などに囲まれており、自然の静寂とともに星を楽しめます。

おすすめの宿泊先は「奥日光森のホテル」、北欧調にまとめられたラウンジはおしゃれなだけでなく、家に居るかのような温もりも感じられる素敵な空間です。館内は床暖房完備で、スリッパがなくても暖かく、足元から癒されます。客室は、モダンな内装と和のぬくもりが調和した空間が魅力で露天風呂付タイプのお部屋もあります。泉質は硫黄泉で古くから湯治場としても有名。露天風呂からは空にきらめく星々が望めます。

5. 戸隠高原（長野県）

霊山・戸隠山の麓に広がる戸隠高原は、神話と星空が融合する神秘の地。標高は1,200m前後と適度で、夜間の視界が開けた場所も多く、秋の空気の澄んだ日には天の川がくっきりと見えることも。

宿泊には「戸隠神社 宿坊 御宿諏訪」がおすすめ。二千年以上の歴史を誇る戸隠神社の参拝者向けに提供されてきた宿坊で、神聖な雰囲気の中で夜空を見上げる体験は格別です。夕食には館主こだわりの手打ちの戸隠そばや地場野菜がふんだんに使われ、土地の恵みを五感で味わうことができます。

6. 煌めきの丘（静岡県）

駿河湾に面した小さな漁港・井田港は、美しい夕景と、夜の星空の両方が楽しめる隠れた名所です。秋は湿度が下がり、漁港の静けさの中で空いっぱいに星が広がります。とくに海岸から望むオリオン座や冬の大三角は、波音とともにロマンチックな雰囲気を演出します。

さらに、海岸背後の高台には、「煌めきの丘」と呼ばれる絶景展望スポットがあります。丘の名前は、太陽の角度によって駿河湾の海面がキラキラと輝く様子から名付けられたそうで、正面に富士山を望み、紺碧の海、井田集落、さらには野菜や菜の花畑などの田園風景まで一望でき、昼間はもちろん夕暮れのシルエットや夕焼け、夜には星空がくっきりと浮かび上がり絶景が楽しめます！

そして、この星空体験をさらに贅沢にするのが、絶景が楽しめる 天空テラス。ドームテントまたは半露天風呂付き客室が選べ、いずれも駿河湾越しの富士山を180°のパノラマで楽しめる設計になっています。半露天風呂付客室泊では、信楽焼の浴槽から星と海と富士山の共演を湯浴みしながら堪能できます。

食事もドームテント泊はBQQやホットサンド、客室泊ではすき焼き、しゃぶしゃぶなどそれぞれのスタイルに合わせて楽しむことができます。

7. 大洗海岸「神磯鳥居」(茨城県）

海辺で星空を楽しみたいなら、茨城県の大洗海岸にある「神磯鳥居」がおすすめ！遮るものがほとんどない海岸では、空と海がまるでひとつにつながっているように感じられます。夜の海は静けさに包まれ、聞こえてくるのは波の優しいリズムだけ。都会の雑踏や、スマホの通知音とはまったく無縁の時間が流れています。

気を付けてほしいことは、鳥居近くの岩は神聖な場所なので立ち入らないようにしてください。代わりに近くの安全なところに座って星を見上げたらきっと気づくことでしょう、頭上には宝石をちりばめたような星たちが広がり、心がスーッと解き放たれる感覚に包まれる自分自身を。特に東の空が開けているため、昇ってくる星座たちの動きをじっくり楽しむことができます。都内から車で約2時間というアクセスの良さも魅力です。

秋の星空旅行で失敗しないためのポイント

せっかくの星空旅行も、天気が悪かったり寒さに備えていなかったりすると、残念な結果に終わってしまうこともあります。ここでは、旅を快適に、そして確実に楽しむための準備ポイントを紹介します。

まず最優先すべきは、天候チェックです。星空は雲に弱いため、観察予定日の1週間前から「星空指数」や雲の動きをこまめに確認しましょう。「tenki.jp」などの気象サイトでは、星空観測のための指標も提供されています。

次に重要なのが月齢の確認。満月は明るすぎて星が見えにくくなるため、新月またはその前後を狙いましょう。スマートフォンの天文アプリを使えば、月の出没時刻や観察に適した時間帯がひと目でわかります。

防寒対策も見落とせません。秋とはいえ山間部や高原は夜間に0℃近くまで冷え込むことも。ヒートテック、ダウン、手袋、ネックウォーマーなどを忘れずに持参してください。地面の冷え対策に銀マットや断熱シートもあると便利です。

また、現地ではできるだけ光を避けるようにしましょう。懐中電灯を使う際は、目の順応を妨げない赤色LEDがおすすめです。スマホの光も画面の明るさを落とすか、カバーで遮光する工夫をしてみてください。

星空観察をもっと楽しむための準備と豆知識

星空観察の楽しみは「眺める」だけにとどまりません。少しの知識と道具を加えることで、まったく違う景色が見えてくるのです。

秋は「アンドロメダ座」「ペガスス座」「カシオペヤ座」といった、神話とつながる星座が多く観測できます。ペガスス座の「秋の大四辺形」を起点に星座をたどるのは、初心者でも入りやすい方法。星座アプリではこれらの星を線で結び、神話のイラストまで表示してくれるため、子ども連れにもぴったりです。

また、流星群の季節でもあります。10月には「オリオン座流星群」、11月には「しし座流星群」があり、1時間に数〜十数個の流れ星が期待できます。流星を狙って出かける場合は、広く開けた空が見渡せる場所を選び、事前にピークの時間帯を調べておくとベストです。

観察を終えたあと、星の名前や見つけた星座を記録するのも楽しい習慣。星空ノートや写真、簡単なスケッチなどを残せば、あなただけの「星の旅の記録」が形になっていきます。

2025夏の星空を観察しよう！自由研究にピッタリな関東の星空体験スポット５選今年の夏休みは都会の喧騒を離れ、満天の星を見に行きませんか？自由研究にもピッタリな星空スポットは関東で決まり！親子で楽しめる天文台から、手を伸ばすと星が手に届きそうな絶景の場所まで･･･。忘れられない夏の思い出と学びをぜひ星空の下で体験しましょう！ ...

まとめ｜秋の星空観察で心をリセットする週末を

・ 空気が澄んでいて星がはっきり見える「秋」は、星空観察のベストシーズン

・ ペガスス座やアンドロメダ座など秋特有の星座も豊富に楽しめる

・ 清里高原や志賀高原など関東近郊には週末旅行にもぴったりな星空スポットが点在

・ 美ヶ原高原や日光湯元温泉では、温泉×星空の贅沢体験が叶う

・ 戸隠高原では神話の世界と星空が重なる幻想的な夜が楽しめる

・煌めきの丘、神磯鳥居では海辺から望む星空を波の音と共に

・ 星空観察では「天気予報・月齢・防寒」が成功のカギ

・ 流星群のピーク時期を狙えば、さらに幻想的な景色に出会える

秋の星空は、ただ「きれい」なだけではありません。空気の冷たさや虫の音、焚き火のぬくもりといった自然のすべてが相まって、心をそっと解きほぐしてくれます。今回ご紹介したスポットは、アクセスや宿泊のしやすさも考慮された厳選地ばかり。週末のちょっとしたリトリートとして、自然と一体になれる星空旅行へ出かけてみてはいかがでしょうか。天体ショーはもちろん、日常では味わえない「静けさ」と「癒し」があなたを待っています。